〜2000年編〜


ついに沖縄へ

 実は沖縄は昔から興味があった。だけど、沖縄のもつリゾートイメージが邪魔をして独り旅をするところではないという先入観がずっとあったのだ。だけど沖縄料理への興味が高まるにつれ、もうガマンできなくなった。それと以前、沖縄料理店に行ったときにレジで『沖縄の人ですか?』と訊かれたのだ。自分としては料理の選び方やメニューの見方などが通っぽかったからだと思って、友達に自慢したら、その友達は『それは、おまえが色黒だったからじゃないんか?』とあっさり言う。どっちが正しいのか知りたい。そしてついに今回沖縄食文化探訪とテーマを打って3泊4日の小旅行に出かけた。


テーマは沖縄の食文化

 沖縄食については以前からいろいろと言われてきている。例えば沖縄が長寿なのは沖縄食がその要因だとよく言われている。さらにそのいろいろな特殊性もなかなかに興味をそそる。これは調べなければなりません。


そりゃあ長生きするわ 沖縄料理

 沖縄食について、前からしっていたこと、そして今回の調査でわかった事をまとめてみましょう。
 食の基本『塩』。
沖縄の塩は昔から『シママース』といわれていていわゆるニガリ成分を残した自然塩で、海水から直接取られています。昔、食塩が専売化されて専売公社の化学塩が入ってきたときに漬物がつからない、腐る、などの大騒ぎとなった。

 砂糖(黒糖)
沖縄でやたら売られているのが黒糖と呼ばれる黒砂糖だ。そのままや、いろいろな料理やお菓子に使われている。黒砂糖というのは精製していない砂糖で本来サトウキビが持っている有用なミネラル分を残している砂糖のことだ。白砂糖は俗にいう『三白害』のひとつでもあるのでからだにいいものではない。沖縄の食では白砂糖が一般的な今日でさえ、あえて黒砂糖が主流なのである。

 昆布
沖縄は日本一昆布の消費量が多い。しかも、ダシをとるのではなく、そのものを食べるのが普通だ。しかし、沖縄では昆布は採れない。ではどこから来ているかというと、なんと北海道!これはさかのぼること数百年前から北廻り船で運ばれてきていたものだ。昆布がからだにいいのはいまさらいうまでもない。

 豚肉
沖縄で特長的なのが、豚肉の消費量の多さと料理の仕方だ。沖縄では豚肉をよく使う。しかも頭の先(顔や耳)から足の先(豚足)そして内臓(中味)まですみからすみまで使う。内地の感覚では、肉をたくさん食べるとからだに悪いように思うが、その料理法が理にかなっている。豚のバラ肉や三枚肉などを使う場合、たいてい徹底的に煮こんで脂肪分を抜き去り、ゼラチン質に含まれるコラーゲンをたくさん摂取する。コラーゲンは血管の硬化を防ぎ、関節の強化にもなる。ゼラチン質は豚耳(ミミガー)や豚足(テビチ)など内地ではあまり食べないような部分に多い、食べ方を知っているというべきだろう。それになんと言っても、豚肉は食肉のなかでヴィタミンB1の含有量が抜群にいい。糖分(炭水化物)と一緒に摂ればエネルギーの代謝がすごくよくなる。

 ゴーヤ(ニガウリ)
沖縄料理の名物ですが、これもヴィタミンCの含有量が多い。

 紅いも
中が赤紫色をしたさつまいもですが、これも加工品としてあちこちで売られている。お菓子に入れたり、アイスクリームにも入っている。生のものは植検疫で内地への移動が禁止されているから鹿児島県産くらいしか手に入らない。この赤い色素がアントシアニンと言って、今評判のポリフェノールの一種なのだ。だからこれもからだにいい。

 果物
沖縄では内地ではあまり手に入らない果物もたくさん売られている。例えばグゥアバ、パパイヤ、シークゥアーサーなど。

 うこん
うこんは別名ターメリックとも言い、カレーの黄色い色の元のスパイスでもあります。うこん(ターメリック)の薬効も知られていて、最近では内地でもよく売られているが、沖縄では栽培してうこん茶(うっちん茶)として自動販売機でも売っているほどプピュラーなのだ。

 まとめ
まあとにかく沖縄の街を歩けば街中が健康食品売り場の様相だ。しかも、加工品ではなく、生のものがあるのがすごい。ただの流行じゃなく歴史と文化に裏付けられた感じがある。しかも昆布のように遠くで摂れる物を日本一消費するのもすごいし、塩や砂糖などの調味料からからだにいいものを使いつづけているところが特にすばらしい。ブームで終わらない普段の食生活そのものが理にかなった健康食なのである。健康食とは変わったものや、高価な食材を食べることではない、普段の食生活をいかに安価でバランスのとれたものにするかということなのだ。沖縄食はそれができているのだ。そりゃあ、長生きするよ。


第一牧志公設市場

國際通りから一本通りを入ったところに第一牧志公設市場というものがある。ここには、1階には肉や魚や乾物などが売られている。肉屋では豚の顔や豚足や中味(内臓)が売られていて本土の肉屋とはだいぶ風景が違う。魚屋には色のどぎついびっくりするような魚が並んでいる。二階は食堂街になっていて沖縄の郷土料理がいろいろと食べられる。だけどここは観光客用なのでそれほど安いというわけでもないし、とりたててうまいわけでもない。ただ、たいていの料理が一応はそろっているから時間がないときはいいんじゃない。1階の魚屋などで買った魚を持ちこんで料理をしてもらえるようになっているが、そもそもの食材がそんなに安くはないので結局割高になってしまう。店で注文したほうがいいと思う。市場の建物の外にも乾物や青物や惣菜の店が並んでいて、市場、バザール好きにはたまらん風景です。


沖縄料理こんなの食べました

ぼくが実際に食べた料理の解説と感想です

沖縄そば系
 沖縄そばっていうけれどいわゆるそば粉で作ったそばじゃない、小麦粉でできてるからほんとはうどんじゃないいのか。あっさり系のスープに細麺で少し平たくて固めの麺がとてもいい。これは毎日でも食べられる素朴な味だった。上に乗っかるトッピングでいろいろ種類がある。
 
 ソーキそば
 これが一番有名ですね。沖縄そばのうえに豚の骨付きあばら肉の煮込みが乗っている。

 那覇そば
豚の三枚肉がのっているそば

 ラフテそば
ラフテ(豚の角煮)が乗ったそば

チャンプルー系
チャンプルーっていうのは沖縄豆腐(島豆腐)と野菜の炒め物のこと。いろいろなチャンプルーがある。
 
 ゴーヤチャンプルー
沖縄料理の定番中の定番ですね。ゴーヤ(にがうり)が入ったチャンプルーです。だけどいろ いろとバリエーションがあるようだった。肉はたいてい豚肉のスライスが使われているが、沖 縄でポークち呼ぶ豚の缶詰(コンビーフみたい)なものを使うこともある。こっちはおいしくなかった。ゴーヤの苦味がすごくいい。夏の疲れた時なんか最高じゃない?

 フーチャンプルー
沖縄の麩(本土のものと違う、生麩のようなかまぼこのような竹輪のような食感)の入ったチャンプルーまあ野菜炒めみたいなもん。

 ソーミンチャンプルー
ソーミンと聞いていたが、実際はソーメンと書かれていることが多かった。そうめんを炒めたもの。焼きビーフンに一番近い感じ。ほどよい塩味がたまらない。どうやったらそうめんをこんなふうに炒め物にできるにか未だにわからない。けっこう難しいよ。

 豚肉関係
沖縄では豚肉をよく食べる。消費量も多いが食べ方もすばらしい。本土ではしないような食べ方もする。

 ラフテ
いわゆる豚の角煮。じっくりと煮こんであるので余分の脂はない。

 足テビチ
いわゆる豚足の煮込み。これもじっくりと煮こんであるので、ゼラチン質がやわらかくなっていて食べやすい。関節や、血管にいい。

 ミミガー
豚の耳のこと。ぼくが食べたのはミミガーの細切りを味噌味?できゅうりと和えたもの。これがけっこううまい。

 中味汁
豚の内臓を中味という。(中身じゃないいんだね)それをスープにしたのが中味汁

 豆腐関係

 スクガラス豆腐
小魚の塩漬けを島豆腐の上に乗せたもの。正直言って何のために魚を豆腐の上に乗せたのかわからない。ひとつひとつは一口サイズだが、よっぽどよく噛まないと小魚が喉にひっかかって食べにくいのなんの。

 豆腐よう
これぞ沖縄の珍味中に珍味。豆腐を泡盛と紅麹に漬け込んで発酵させたもの。チーズのようなねっとりとした食感で、泡盛の匂いがつーんとくるとてもうまい。酒のつまみに最高だそうです。

 ゆし豆腐
島豆腐の固まる前のものを食べる。簡単に言えば沖縄の汲み出し豆腐みたいなもん。これはとってもいい食感でつるつるふるふると美味かったな。

 ジーマミー豆腐
これはピーナッツ豆腐です。これもうまい。

 汁もの系

 イカの墨汁
イカ墨のスープです。具はイカの身など。ちょっと生臭いかな・。

 イラブ汁
沖縄薬膳の王者、イラブ海蛇のスープです。相当期待していたんですが、小骨は多いし、皮はゴムみたいだし、食べにくいったらありゃしない。がっかりです。

 アーサー汁
アオサ海苔のスープ。塩味のスープでいける。

 炒め物、煮物

 ナーベラ(へちま)の味噌煮
へちまを食べるっていうのはめずらしいですが、へちまが水っぽいからなんだかうまくない

 クーブイリチー
訳すと、昆布の炒め物っていう意味になる。これは味が濃くって美味かったよ。

 山羊関係(ヒージャー)
山羊は沖縄ではスタミナ食として食べられてる。俗に言うと精力がつくんだそうな。

 山羊刺し
山羊肉の刺身。匂いがすると言われていたけれどそんなことないよ。普通に食べられる。

 山羊汁
食べに行ったところがちょうど山羊汁をきらしていたので、山羊汁の雑炊をもらいました。これはヨモギが入っていてそっちの匂いがきつかったな。

 その他

 じゅうしい
豚のダシをきかせた炊きこみご飯。薄味だったけれどこれは美味しかったよ。ヨモギをきかせたフーチバじゅうしいっていうのがあるらしいですが、残念ながら今回は体験できなかった。

 海ぶどう
見た目ではなんだこりゃっていう感じ。海草なんだけど、形ができすぎている。ほんとぶどうみたいに房まである。海草でここまでなるか?実際食べたら味はイクラみたいな食感でこれホントに海草なの?英語名をグリーンキャビアって言うそうだけどナットク。

 グルクンの唐揚げ
なんか魚の唐揚げなんですが、食いにくいし、硬いしどうしてこれが名物なの?って感じですよ

 ゴーヤバーガー
さもありなんっていう感じですね。ゴーヤの卵とじが入ったバーガーです。けっこういけますよ。

 サータアンタギー
直訳すると砂糖天ぷら、別名沖縄ドーナッツ、チューリップがはじけたような形で、黒糖入りや白糖入り、紅いも入り、かぼちゃ練りこみといろいろ種類がある。ぼくが実際食べたところでは黒糖が一番美味かったな。お土産には紅いもが最適、だって中の色がそのものなんだもの。だけど食感がよくなかったのでぼくは黒糖をお土産にしました。

 ゴーヤジュース
さもありなんという感じですが、リンゴも入っているので飲みやすかった。

 シクゥアーサージュース
ゆず、すだち、かぼす系の柑橘類の甘いのっていう感じ。さわやかないい味でした。

 ブルーシールの紅いもソフトクリーム
沖縄にどこでも売ってるアイスクリームですが、やっぱり旅情で紅いもを選んじゃいますね。味はソフトクリームの味でした。

 さんぴん茶
初めて見ましたが、沖縄では自動販売機にも入ってるメジャーなお茶です。ジャスミン茶をベースにしておとなしくした感じの、なかなかいい口当たりのお茶です。これ本土でも受けるんじゃない?

 ウコン茶
うん、うこんの味。最近はどこでもあるね。
  


民謡酒場でカチャーシー

料理のほかに沖縄で楽しみだったのが音楽。少し前の沖縄音楽のブームのころから沖縄での音楽のありかたなんかに興味があった。
 國際通りに民謡酒場『島唄』という店があったのでさっそく行ってみた。ふつうの居酒屋に小さなステージがある。ライブチャージは800円。ボーカル兼三線の人と太鼓の人と二人組みで数曲演奏して、最後がカチャーシーと言われる曲になった。カチャーシーとは一つの曲の名前ではなくて盛りあがる曲を総称してカチャーシーというそうな。カチャーシーという言葉の意味は、『カチャカチャさせる、かきまぜる』という意味があるそうです。よく沖縄の人が喜んだりしているときに手をひらひらとさせながら踊ってますね。あれです。酒場の客を全員立たせて踊らされるんですが、なかなか手が肩から上にいかないし、足がびくとも動かない。照れがそう簡単にはぬけない。これがふっきれればもっと楽しいのだろうけれどなかなか。


りんけんバンドのライブな夜

沖縄の伝統的な民謡のほかにもいわゆる沖縄系のバンドのライブも見たかった。事前に知識がなかったので行ってから調べたら、國際通りにあの有名な喜納昌吉さんのバンド、チャンプルーズのライブハウス『もーあしびチャクラ』あったので行ってみると、なんと5月の連休中は沖縄にいないんだって。店の前でビデオ上映をしていたけれどなかなか盛りあがって面白そうだった。残念。
 うろうろしているとりんけんバンドのライブがちょうど5月5日にあるというじゃないか。りんけんバンドも名前だけしか知らないけれど全国区のバンドだから見に行くことにした。ただ、那覇市ではなくって北谷町(ちゃたん)というところにある。全然知らなかったが、北谷は埋立地に大型店や遊園地などができて今沖縄で一番若者に人気の街なんだそうな。その一画にライブハウスはあった。当日券なので、二時間前から並んでやっと入店。2ドリンク付きでライブチャージが4000円。お客さんは小さい子どもを連れた家族も多い。これも特長かな。
 ライブは事前の知識がなかっただけにたいへん感動的でよかった。さすが全国区で活躍するだけのことはある。ステージのライブ感は最高!三線と太鼓とギターとドラムですばらしい音楽を作り出している。こういう音楽を生み出す沖縄人のアイデンティティーに感服した。
 感激さめやらぬうちに沖縄音楽のCDを買ったんだけど家に帰って聴いたらあの感動がぜんぜんない。やっぱライブなんだなあ。


すなふきん、うちなーに間違われる

山羊を食べに行った居酒屋で先客のおじさんが『あんた、ウチナー?』って聞いてきた。沖縄人と間違われたのは二回目だ。どうしてですかって訊くと、『色が黒くて、彫りが深くて、ヒゲが濃いから』なんなんだそりゃあ!


やっぱ不自然、基地がこんなに近いなんて!

沖縄をバスで走っていると町のすぐそばに基地があるのがわかる。というより、沖縄の土地から基地をとって残りに人が住んでいると言ったほうが正確じゃないかって思う。知識としてはあったし、テレビでもいろいろ見てきたつもりだったけれど、実際に着てみて直接みてやっとこの異常さが身にしみてわかる。やっぱり不自然だよ、沖縄の基地は。


活気がない?沖縄

沖縄の街は那覇の国際通りと北谷の一部を除いてはあまり活気が感じられない。コザと呼ばれる沖縄市っていうところがありますが、以前は流行の最先端を行ってた活気のある街だったらしいんだけど、今ではなんかさびれてしまっていている。沖縄というとリゾートなんかの明るいイメージがありがちだけど、人々の生活レベルでみるとなかなか明るくはないようだ。基地に反対してきた太田前知事が負けて、開発を訴えた現知事が勝ったのもここにくればわかるような気もする。石垣島の空港の件にしても客観的に本土から見てものを言うのは簡単だが、ここに暮らしている人にとってはそう簡単なことじゃないっていうのも初めてわかった。


日本三大がっかり?首里城守礼の門

そもそも観光が目的じゃないんで、首里城は今回パスしようかと思ったんだけど、この次沖縄に来れるかどうかもわからないので行ってみることにした。近かったし。はっきり言おう、行かなきゃよかった。だいたい首里城自体が復元してあるんだろう、キレイすぎるし、設備が近代的すぎる。それと、かの有名な守礼の門にいたっては、『これがああああ!!!!』って言うくらいの何てことない門だった。これは札幌の時計台、高地のはりまや橋と並んで、日本三大がっかりに堂々とはいるんじゃないか!ええっ!


サミット記念!名護の海岸物語

沖縄は思ったほど広くなくてバスで移動してもそんなに時間がかからないことがわかったので、田舎町のほうもまわってみようと思ってとりあえずバスに乗った。サミットも開催されることだし、名護にでも行こうと思い、約2時間、着いてみたら驚いた。サミットが開催されるくらいだから、そこそこの町だろうと思っていたら、なんだか海水浴場のあるさびれた田舎町っていう印象。
 海岸に行ってみたらまだ早いのかあまり人影もない。聞いてはいたが、沖縄の海は磯臭くない。プランクトンが少ないんだな。それと砂がよく見てみると全部貝殻だ。
 海岸に寝転んでいるとすこぶる気分がよかった。海はきれいだったなあ。


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